ガラス絵

 

  絵画は、絵の具を支持体であるキャンバスに定着させたものですが、この支持体をガラス板にしたのがガラス絵です。ガラス絵は、ガラスの裏面に描かれた絵を、支持体のガラスを通して鑑賞します。普通の絵画制作では、絵具を上に塗り重ねながら描き進めますが、ガラス絵の制作ではこの手順が逆になり、一番手前に見える色から彩色を初めて、次々に奥側の色へと作業を逆に進めていきます。

  ガラス絵の最大の魅力は、輝くような色の鮮やかさにあります。普通、絵の表面には顔料の粒子などによる小さな凹凸があるため光の乱反射が起こっています。凹凸が大きいと乱反射によりマットな画面になります。ガラス絵では、フラットなガラス面が光の乱反射を減少させることにより正反射率が増加するので、彩度が高く色が鮮やかになります。

  ガラス絵が描かれるようになったのは、ガラス板が一般に普及するようになった中世のヨーロッパで、冬の農閑期に、農夫が宗教画として小さなイコン作品を制作したのが始まりと言われています。

ガラス絵作品